宇宙関連巡礼の旅 - Weblog版 - 北朝鮮

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やっぱりロケットでいいんじゃないか?

今回の北朝鮮ロケット打上げに関しては、そろそろ情報が出揃った感じがするので自分なりの見解をまとめてみる。
あらかじめ言っておきますが、別段北朝鮮の肩を持つ気はさらさらありません。
ただ、日本のマスコミの書き方や知識不足、あきらかなミスリードが気に入らないだけです。

まず、『ロケットなのかミサイルなのか』。
諸外国では『ロケット』で意見がほぼ一致している。というか、日本のマスコミ、特に読売と朝日がミサイルにしたがっているとしか思えない記述が多々ある。

根本的な技術は同一なんだからミサイルといったらミサイルだという理論は置いといて、現状わかっている状況から判断してみる。

北朝鮮は、事前に関係各所への通告を行っている。
国際海事機関(IMO)と国際民間航空機関(ICAO)への通告している。それにより、日本の海上保安庁も水路情報で注意を呼びかけている。

米露中への打上げ直前での連絡などを行っている。
隣国である日本に対して事前通告が無かったのが感情を左右することではあるが、手順としてはロケット打上げであると言える。
公開された打上げ直後の映像が公開されたので、これはほぼ確定。
ロケットボディ(R/B)の色、フェアリングの形状を見る限りではミサイルではなくロケットで間違いないと思われる。
他国の分析も似たような意見なので、形状的な部分ではロケットであると認識する。
まさかこんな映像が早々と出てくるとは思わなかったが…、いや、これがホンモノかどうかとかと言われるとアレですが、打上げ映像はホンモノだと考えます。コントロールルームは事前撮影、飛翔経路CGはでっちあげっぽいですがね。

他にも理由はあるが、これらは米露も見解を示しているので、この線で決まりではないだろうか。

次に実際の打上げシーケンスを検証してみる。
とはいっても、打上げシーケンスなんてのは北朝鮮側から提示されていないので、各国機関のコメントや報道資料を集めてみる。

総合すると、1段目は問題なく飛翔し2段目に移行。2段目も燃焼は開始されたが、その段階で何かしらの障害が発生し墜落したと考えるのがよさそうだ。
2段目が予想よりも飛翔したという件に関しては、方位各や風速の加味しなくてはならないが、固体燃料の場合、ほんの少しの配合の差でかなり性能が変わってくるので、飛びすぎたとしても不思議ではない。過去の日本だって、予定より少なかったり多かったりしてたんだから、個体燃料の制御は神業です。
そう考えれば、落下地点も合点がいくし、切り離せなかったことによる飛翔経路を考えれば、ほぼ納得できる。

さて、ここで日本のメディアの都合のいい解釈を叩きます。
予定飛翔距離が伸びたのは上にも書いたような理由があります。

『衛星速度に達してない』って、2段目燃焼中にそこまで加速なんてできませんから。

『高度が低い』って、衛星打上げの軌道って意外と低いんすよ。ミサイルは弾道軌道なので1,000kmとかいっちゃいますが。
ちなみに、H-IIA11号機で打上げた「きく8号」の軌道は

こんな感じ。静止衛星用のプロファイルだけど、高度なんてこんなもんなんです。衛星速度を出すために高度ではなく水平方向に加速する必要があるので、不用意な高度はムダなのです。

『衛星になる時間が短すぎる』って、日本初の衛星「おおすみ」の打上げは、第4段燃焼終了まで508秒ですよ。それで衛星になっちゃってるんです。たぶん、上記「きく8号」のプロファイルを見て時間を考えちゃうんでしょうが、静止軌道でもなければ、とりあえず地球周回して衛星になればいいってのなら、たった500秒でいいんですよ。

まぁ、他にももろもろあるが、今回の件、やぱり『人工衛星の打上げ』だったという結論にしかなりません。

ただ、ロケット技術とミサイル技術の根本的な部分は同じであり、核疑惑のある国家がやってることなので、驚異になることは否定できない。ただ、だからといって何でもかんでもミサイルというのは如何なものなのか、と。
今後の動きに関しては要注意であることは間違いない。イランとの関係もある。なにせイランは既に人工衛星を自力打上げした国だし、技術を輸出しようとしている、と、言われているからだ。

実際、今回の打上げは失敗だ。ただ、世界に与えた影響と切り札というカードに関しては成功といわなければならないだろう。

ロケットは平和利用してこそ価値がある。こんなことで槍玉にされたくない、そう思う。

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テポドンはミサイルなのかロケットなのか?

もうなんか色々と聞かれるので、現状判っている範囲で自分なりの回答を書いておきます。
いや、なんかここ数日色々と聞かれるので、まとめて書いておいたほうがいいかな、と。

まず、今回の北朝鮮がやろうとしていることは、現在の情報と北朝鮮側の動きを見る限りでは『人工衛星の打上げ』を行おうとしていると考えます。

北朝鮮は、今回の打上げはで、国際海事機関(IMO)と国際民間航空機関(ICAO)に、切り離したロケット本体が落下する危険海域を通告しています。
それによると、4月4?8日の11時?16時(JST)にかけて、日本海・秋田沖130kmに南北20km東西250km、日本沿岸から2150kmの太平洋に南北160km東西800kmの危険水域を設定しています。
IMOとICAOへの通告は、人工衛星の打上げを行うので近づかないで下さい、と言っているわけで、これはどこの国で人工衛星を打上げる場合は行う普通の行為である。
IMOとICAOに通告したことで、日本の海上保安庁も3月27日付の水路情報で該当海域を危険地域へ指定し通報している。

手続き上、人工衛星打上げだ。あくまで手続き上だが。

さらに、落下予測地域からして、ほぼ真東に向かって打上げている。真東に向かって打上げるというのは、地球の自転を利用しようとすることであって、ロケットの能力が低い場合は非常に重要な要素となる。
軌道にもよるが、極軌道でもない限り東向きへ打上げるのは地球の自転速度を利用しているからであって、ごく普通のことである。
それからも人工衛星打上げを狙っていると考えられる。

例外はイスラエルくらで、西向きの逆行軌道へ打上げる。
理由は簡単、東側に打上げるには場所がないのだ。他の国に使用済みのロケット本体が落下してしまうとまずいからである。それなので、ロケットの打ち上げ能力を犠牲にしてまで西向きに打上げているのである。

場所柄、日本を飛び越えないと東には打てない。水路情報を信用するならば、日本本土への影響を避けるべく1段目、2段目の飛翔をコントロールしているようにも取れる。そうなれば、日本に配慮した打上げプロファイルだといわなくちゃならなくなる。

他にも色々あるが、人工衛星の打上げだというのを完全否定する状況は無い。どちらかというと、人工衛星の打上げと認めなきゃならない状況だ。

なので、個人的には『人工衛星の打上げ』と考えている。
ただ、もちろんロケット技術とミサイル技術は同じ土俵で行えることは理解してる。この打上げが成功すれば、ミサイル技術も向上することもわかっている。でも、それは今回の行動がミサイル発射であるという理論にはならない。
ロケットの先端を爆弾に変えれば済むと思っている人が多いが、そんなことは無理。根本的な技術は同じであっても、本体の強度的な問題や、飛翔経路のコントロールの方法まで変わってくるので、ロケットがあるからミサイルも持っているという短絡的な考えはしないでほしい。
全段固体のM-Vはミサイル技術だから廃止せよ、と、どっかの議員が吼えてたことがあったが、愚の骨頂である。

新聞や報道を鵜呑みにしないで欲しい。疑問に思ったら自分で調べるのが、人間の正しい思考である。今はインターネット時代だ。JAXAのサイトやWikipediaを調べるだけでも正しい情報は入手できるのである。
そうすれば、『北朝鮮ミサイルは猛毒の燃料を使っている』などという報道でさえ笑えるようになる。
UDMH(非対称ジメチルヒドラジン)という燃料(推進剤)は、宇宙開発の世界で一般的に使用されているのである。なにを今更言ってるのかと、笑えるようになるのである。

今日は打上げは行われなかった。延期について色々報道されているが、よく思い出して欲しい。日本のH-IIAでもアメリカのスペースシャトルでも、度々不具合で延期するではないか。それだけのことだ。

今回はあくまで『人工衛星の打上げであり、ロケットである』と考える。
ミサイルの話とはまったく次元が違うのを理解してほしい。
別に北朝鮮の肩を持つわけじゃないが、あまりにもロケットや宇宙技術に関して無知なのがどうしようもなく悲しいだけである。

あなたが見ている天気予報の映像やスカパーはロケットで打上げた人工衛星の恩恵ですよ。

実は、韓国がロケット打上げ場を建設しているが、これが完成した場合、巡行軌道、極軌道どちらも日本上空を通過するどころか、ロケットの残骸が落ちる可能性が非常に高いのだ。そういう事実を知っていますか?
『部品が落下する』『上空を通過する』という点ではまったく同一な話です。今回は相手が北朝鮮ということで騒ぎになっている部分が大きいですが、安全面から考えれば、同じなんですよ。
だから、自分で調べて自分で考えることが重要なんです。

今回の件、あせらずゆっくり自分なりに考えてみてください。

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"テポドン2"はミサイルかロケットか?

"テポドン2"はミサイルなのかロケットなのか?

今、北朝鮮テポドン2の発射準備を進めているというニュースが流れている。
2006年夏にも、似たようなことがあったはずだ。あのときは色々と混ぜて7発撃った。

でも、そのとき北朝鮮は「人工衛星打上だ」と言い切った。
本当かどうかは十分怪しいことは判っている話だが、こんな資料がある。

171869971_217_convert_20090217022234.jpg

GlobalSecurityで見つけた"テポドン2"の飛翔経路である。
よく見ると"Taep'o-dong-2 satellite launch flight path"と書かれているわけで、 こうなると人工衛星打上だという主張が通ってしまう。

しかし、この軌道はどこかで見たような…
はっと気がついて、MTSAT-2の打ち上げプロファイルを見てみると…

171869971_14_convert_20090217022253.jpg

静止衛星上げる軌道に非常に似ている。 まぁ、正確には静止トランスファー軌道だが、そんでも立派な楕円軌道には乗るぞ、このコース…

重ねて見るとほぼ同一なのがわかる。

171869971_233_convert_20090217022309.jpg
平面地図と球体地図の差異はあるけど、ほぼ同一に見える。

テポドン2は衛星打上でいいのか?
必ずしもそうとは言い切れないのは判ってるんだが、あの国のことだからなぁ。

ただし、本当に人工衛星の打上と言うならば、近隣諸国などに、どういうものをいつどこに向かって打上げるのかを事前通告しておく必要があるが、それを怠っている。
その状態では、はっきりとロケットとはいえない。

ロケットなのかミサイルなのか。起源はV2にあり、か…

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プロフィール

Author:おかざー
"馬車道Groove."代表らしい。
宇宙関連の同人誌を出したり、打上げや施設見学いったりしてます。

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