宇宙関連巡礼の旅 - Weblog版 - 2011年07月

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スペースシャトルに思うこと

スペースシャトルの運用が終了した。

小さいころ「夢の宇宙船」として登場し、将来は誰でも宇宙にいけるようになるという話もあり、それなりに期待していたにも関わらず、実際どうだったのかというと、それは周知の通り。

毎週打ち上げが行われるようになれば、それが当たり前になり誰も気にしなくなるとまで言われていたシステムなのに、現実はとてもじゃないがそんな状況にはならなかった。

問題点は色々ある。そのへんは 増補 スペースシャトルの落日 (ちくま文庫) を読んで頂くのが一番早いと思う。

だが、個人的にはこういう、いわゆる有翼機はあってもいいと思う。当然、スペースシャトル計画での欠点からするとそんなのを作るよりも使い捨てのほうが手間もコストも少なくて済むのは理解できるが、なんというか夢がないというか、そんな感じだ。

それはなぜか。それは自分が小さいころに見た「翼のある宇宙船」という未来的てわくわくする姿が大切だと思うからだ。高層ビルが立ち並び、エアカーがチューブ状の中を走り、モノレールが都市部を、リニアモーターカーが海底トンネルで近隣諸国を結び、超音速旅客機で地球の裏側も数時間、月面には観光基地がありシャトルで気軽に行ける、そんな未来像があったからわくわくしていたのだ。

現状の使い捨てロケットが悪いとは言わない。計画を進めるためにも既存技術を組み合わせた低コスト高頻度化できるようなものは必要ではある。だが、なんというか夢がない。
だから、将来、もう一度有翼型宇宙船を開発したっていいじゃないか、と思う。技術的、コスト的に見合うシステムになるかどうかは難しいとは思う。でも、そういう計画があるだけでも、夢があっていいじゃないか。

とりあえず、今は30年の長きにわたって運用してきたスペースシャトルにお疲れ様と言おう。

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観測ロケット見学ガイド

S-520-26号機の打ち上げ日程のおさらいですが…

■打ち上げ日時
2011年8月8日~8月21日 04:05~04:35(JST) または
2011年8月27日~9月20日 04:05~04:35(JST) または
2011年9月25日~10月19日 04:05~05:05(JST)

となっております。

内之浦の打ち上げはあまり機会がないので種子島に比べて情報量が少ないのが現状です。
昨年、簡単ではありますが「観測ロケット見学ガイド」という小冊子を作り頒布しておりましたが、今回テストケースとしてPDF版を公開しようと思います。

何がテストかというと外部ストレージサービスを使ってみたらどうなるか、みたいな部分なので、
【無料公開】観測ロケット見学ガイド
↑をクリック後、ストレージサービスの指示にしたがってダウンロードしてください。


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ASTRO-G 開発中止へ

ISAS/JAXAASTRO-G計画が中止との報道が出た。

以前からアンテナ部分の技術的課題を克服しなきゃ実施できない状態になっていたのだが、とうとうギブアップしてしまった格好だ。LUNAR-Aのようにずるずる引きずった上での中止ではないだけマシなのかもしれないが、計画自体を中止するほどのことだったのだろうか、と思う。ASTRO-Gの前、MUSES-B(はるか)の成果は大きかったことを考えると残念で仕方がない。

ASTRO-GのアンテナはETS-VIII(きく8号)のアンテナ技術を応用して開発すれば可能とのことで進んでいたわけで、結果として宇宙電波望遠鏡としての要求精度を満たせなかったということだ。宇宙でのアンテナ展開技術と衛星制御技術はMUSES-B(はるか)とETS-VIII(きく8号)で取得済みなので、アンテナの要求精度というのが最後まで解決できなかったということだろう。
ただ、LUNAR-Aのペネトレーター技術のように予算と時間を与えれば必ず克服できていたと思う。今回の場合はJAXA内の予算の問題と、ASTRO-Gを使って観測しようとしていた研究者の問題双方が中止に追い込んだような気がする。

JAXAの予算は年々縮小傾向。増えたように見える予算も実際のところIGS(情報収集衛星≠偵察衛星)の開発費とISS(国際宇宙ステーション)関連費が含まれるので、実質相当額の縮小になっている。最近決まったQZS(準天頂衛星)追加配備も、別途ちゃんと予算が追加されれば問題ないが、JAXAのの予算でやれとかいいそうな気配がしているので、そうなると宇宙科学に回す予算がほとんど無くなってしまう恐れがあったりする状況では、「課題が解決するまで計画凍結、開発予算だけは出すよ」という方向は難しいのだろなぁ。
また、天文学者にしてみれば、いつ完成して観測ができるか判らないシステムよりも、ALMA望遠鏡のように現在進行形で成果が得られるプロジェクトに傾いていってしまうのは仕方がないことなのかもしれない。

で、今回の問題「展開アンテナ」。ASTRO-G以前はどうだったのかというと、MUSES-B(はるか)から話をすることになる。
いまさら細かい説明は必要ないと思うので割愛しますが、MUSES-B(はるか)は、三菱電機がプライムでアンテナ部分は三菱電機と日本飛行機が設計・製作しています。
何が大変だったかという話は色々ありますが、「展開テストの時は振動と空気の流れが影響するので、夜中に三菱までいって空調も止めて試験してたなぁ」というくらい繊細な調整の末達成できたシロモノである、と。それをやっちゃうのがISASの力というか合併前のISASらしい面目躍如といったところか。

その後、もっと大型化したのがETS-VIII(きく8号)のアンテナ。衛星本体は三菱電機ですが、アンテナに関してはNEC東芝スペースシステムの開発。といっても、実際は日本飛行機が協力しているのでMUSES-B(はるか)のノウハウは継承されているわけです。
この段階で2回の事前テスト(LDREX,LDREX-2)を経て実機に反映、展開と精度を達成しているわけで、ここまでくれば「機構としては完成」したといえる状況になっているわけです。
その機構が完成したのだから、ASTRO-Gでは「要求精度を満たす」ことさえできればゼロからの新規開発に比べて低リスクで開発完了できると思っていたのでしょう。なにせASTRO-Gは衛星本体もNECですから、ハンドリングもしやすかったハズです。
ところが、いざ開発をしてみると要求精度が出せない。要求精度はMUSES-B(はるか)と比べて文字通り"ケタ"違いだったのが最後まで足を引っ張った要因となってしまった。研究者からしてみれば、MUSES-B(はるか)と同等では意味が無いですからね。

中止になったからといって、この技術は「捨てるのは非常にもったいない」と思います。電波望遠鏡だけではなく、深宇宙探査機などに応用できれば、かなり高速な通信も可能なハズですし(衛星本体の制御とか重量とか通信姿勢制御とか問題は多々あるとは思いますが…)、ETS-VIII(きく8号)で実施した災害時通信網も構築など、十分にインフラとして使用できるわけですから。災害時に活用するとかいいながら1枚も画像を公開しないIGSと比べても、どれだけインフラとして活用できることか、と。

なんにせよ、これをキッカケに科学衛星が衰退しないことを願います。


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プロフィール

おかざー

Author:おかざー
"馬車道Groove."代表らしい。
宇宙関連の同人誌を出したり、打上げや施設見学いったりしてます。

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