宇宙関連巡礼の旅 - Weblog版 - 内之浦か種子島か(3)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ
にほんブログ村

内之浦か種子島か(3)

©JAXA

 昨日の続きで、内之浦宇宙空間観測所(以下、USC)と種子島宇宙センター(以下、TNSC)のどっちにするの、射場問題です。

 どうも気になっているのが『コストがかかるからTNSC』というくだりだ。
 射場整備に関しては、どちらもそんなに変わらないだろう。USCにしてもTNSCにしても既存設備では対応できないので新設するしかない。TNSCは平地だから云々とはいうけれど、島までの運送費はどうなのだろうか。それに、TNSCは"高コストな射場"とも言われている。
 他にも気になるコストとすれば、"固体燃料を詰める工程"だ。M-VやSRBの時は日油(旧・日本油脂、日産コンツェルン系企業)の武豊工場で詰めたのを運搬した。SRB-Aの際に分割輸送ができない仕様になったので、TNSC内に日油が工場を作ってそこで充填することになった。この時点でM-Vはまだ現役だったので武豊工場でも充填も行っていた。正確には、1段目と3段目は武豊、2段目は種子島で充填していたので、今までだって輸送してたわけだ。現在はM-Vの運用は行われていないので、武豊の充填工場を再度可動させるよりも、既存の工場を使ったほうがコストは安くなる。コストには工場設備の維持費も含まれるわけで、単純な運搬費用だけを見てコストが云々というのは違う。維持費も含めての費用がTNSCで充填し運搬した費用よりも安くなるのならば、運搬するほうを選ぶだろう。

 ロケットの調達コストだけではなく、射場に関する人員も含めた場合も考えなければならないだろう。肌感覚でしかないが、TNSCのほうが射場要員ははるかに多い気がする。USCの場合は、安全係数の関係で避難をしなければいけない住民がいるが、その人たちはロケットと暮らして50年な古強者だ。避難することには慣れているし、臨時雇用で職を得ている人までいる。一概に避難することだけを取り上げるのもどうかと思う。

 あとは政治の問題。大隅半島出身の政治家はいるが種子島の政治家はいない、と。ならばいう、種子島出身の政治家を輩出し、宇宙関連予算を取ってくるようにしたらどうだ。ただし、それは今まで批判してきた道路族や航空族と何も変わらない"宇宙族"を作るとこと変わらないぞ。少なくとも批判しているのならば、その方法論を語るべきではない。

 タイミングも実に微妙だ。「GXが中止になったら種が次期固体を奪いにくるのではないか」という懸念があったのだが、まさにそんな気がしてしまう。「GXはこっちだから、次期固体は内之浦でいいんじゃない」という話も聞いたことがある。それがGX中止と運用会社の特別清算開始と進むに連れて、この話が大きく出てきた気がしてならない。そうでなければ、「次期固体ロケットはGXのこと」などという、勘違いとは思えない言い分をしてこないだろう。

 個人的な結論だが、私は内之浦射場を推す。一番の理由は「射場は複数箇所での分散運用が望ましい」ということだ。種子島には種子島にしかできないこともあるだろうが、内之浦には内之浦にしかできないこともある。
 JAXAに統合されてからのUSC内の変貌ぶりには正直残念だ。組織図を見るとわかるように、USCはTNSCの配下なのだ。文化も運用方法も違う施設に対してどのようなことを行ってきたのか。文化を破壊してきたのかも考えてほしい。

 はっきりいいますが、私は内之浦びいきです。
種子島は打ち上げの時は行ってもいいかな、ですが、内之浦は打ち上げが無くても行きたい場所です。
そこに、固体燃料ロケットが戻ってくることを願っています。
伝え聞くところにによると、結論は今年末までかかるのではないか、という。いくらなんでも工期が短すぎる。早く結論を出すべきだと思う。

充填作業に関する記述がある議事録


逆転の翼―ペンシルロケット物語 (ノンフィクション科学の扉)逆転の翼―ペンシルロケット物語 (ノンフィクション科学の扉)
(2005/11)
的川 泰宣

商品詳細を見る
スポンサーサイト

にほんブログ村 科学ブログ 天文学・宇宙科学・天体観測へ
にほんブログ村

コメント

非公開コメント

プロフィール

Author:おかざー
"馬車道Groove."代表らしい。
宇宙関連の同人誌を出したり、打上げや施設見学いったりしてます。

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
RSS
アクセスカウンター
twitter
今日は何の日?
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。