宇宙関連巡礼の旅 - Weblog版 - 次期固体ロケット『イプシロン』開発へ移行間近

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次期固体ロケット『イプシロン』開発へ移行間近


©JAXA / ISAS
 先日、宇宙開発委員会に『イプシロンロケットプロジェクトについて』という報告が上がった。この審議を通過すれば、やっと「開発」へのGoサインが出されたということになる。

 次期固体ロケット、イプシロン(仮)も、提出された書類によれば正式名称とすることが明記されており、今後は名実とも"イプシロンロケット"と呼ぶことになっていく。次期ではなく「現行」となるのも、もうすぐだ。

この書類を見ると、イプシロンロケットの目的がよくわかるだろう。固体技術の継承も重要だか、H-IIA系ではできないことをやろうという意気込みが感じられる。小さいからこその工夫と、新たな"固体燃料ロケット伝説"に向かって進むには、これくらい高い目標があったほうがいい。

諸元の変化をまとめてみると…
項目 2008年 2009年 今回
全長 約24m
直径 2.5m
全備重量 約92ton
LEO投入 約1200kg
SSO投入 約600kg 約420kg 約450kg
打上コスト 25?30億円 約30億円 -
開発費 200億円(目標) -
打上年度 2012年度 2013年度
射場 - 内之浦(TBD) -
 大きく変更があった部分としては、打ち上げ年度だろう。当初目標であった2012年度から1年遅れの2013年度になっている。これは開発準備が伸びたということよりも、開発にGoサインをだしてもらうまでに時間がかかりすぎたために2012年度の打ち上げには間に合わないということだろう。幸いにして、今のところ決まっている小型衛星は地球周回型なので、深宇宙探査に比べたらシビアではない。衛星担当者にとっては残念だろうけど…。

 あとは、SSO(太陽同期軌道)投入能力が若干上がっていること。これはキックステージ(3段目)に固体燃料ではなく新型の小型液体推進系を使うことが前提となっている。宇宙研ロケットの思想として、打ち上げ後の軌道精度は衛星・探査機側のスラスタ等で修正することが前提となっていたのだが、イプシロンでは、打ち上げ精度もある程度までロケット側で面倒を見ようということだろう。
 よく固体燃料ロケットは打ち上げ精度に欠けると言うが、宇宙研のM-Vに至っては他の国が達成できないほどの高精度軌道投入を可能としている。だからからこそ、衛星・探査機側のスラスタ等での軌道修正で間に合わせることができるわけですがね。

 あとは射場だ。今回はイプシロン本体の開発へのGoをお伺いしているわけなので、射場までは書かれていない。射場問題に関しては、以前のエントリでも書いたとおりであって、まだまだどうなるか不明な点が多い。鹿児島県としては内之浦案を推進しているが、種子島はそうではないということだろう。このへん、種子島だけなのか南種子町だけなのかは不明だが、県としては内之浦(肝属郡)への経済効果も考えてのことだろう。
 実は2013年度への延期は射場問題もあるかもしれないなぁ…。本当に年内に結論出せるのだろうか。

 とにかく、開発へのGoサインが出るまでもう少しだ。ひさびさの新型固体燃料ロケットに期待しつつ推移を見守っていこう。


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(2010/07/29)
山根 一眞

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