宇宙関連巡礼の旅 - Weblog版 - リアクションホイール

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リアクションホイール

『またリアクションホイールか。』

 ニュースが流れた瞬間に、最初に頭に浮かんだ言葉。
「かぐや(SELENE)」も「はやぶさ(MUSES-C)」もリアクションホイール(以下:RW)のトラブルが発生したことは有名な話で、NASAの衛星や探査機でもたびたび話題になるほどの部品だからねぇ。

 基本的に宇宙空間での可動部品は「比較的トラブルが発生しやすい」と考えている。ほぼ真空の空間で確実に動作させるには、潤滑材をいかに蒸発させないかとか、色々なノウハウが必要なんである。「はやぶさ(MUSES-C)」のサンプラーホーンをさっさと伸ばしたのも、この可動部品を確実に動作させるという意味合いが大きい。

 さて、今回のRW不具合は、軸受の潤滑油に不純物が混入していたとのこと。
JAXAからの資料を見ると、QZSS「みちびき」搭載品に関しては同ロットで不具合が出たので交換するということのようですな。色々と言われている海外製品のリアクションホイールだが、製造数が多いこともあり今回のように別製品での不具合から判明したと考えれば、不幸中の幸いだったのではないかと思う。

 じゃぁ国産だったらどうかという話。
国産技術でも製造は可能。三菱プレシジョン製(http://www.mpcnet.co.jp/product/aviation/space/index.html)が代表だろうか。
「いぶき(GOSAT)」には日本精工の軸受が採用されている(http://www.jp.nsk.com/company/presslounge/news/2010/press100217.html)。今のところ壊れてはいないようだが、こういうものは壊れるときは壊れてしまうのでどうしようもない。
 不純物の混入は国産でも起こり得ること。潤滑油の管理が問題であり、ヒューマンエラーは100%回避はできない。可能性を極力排除し、何重にもチェックしているにも関わらず発生することだってあるのだから。

 さらに、国産は海外製品よりも高いという。だいたい2倍ほどの価格差ということだから、複数台使用する衛星や探査機にしてみればかなりのコスト差になってくる。信頼性と採用数を考えても、海外製を選ぶという選択肢は自然な流れだろう。
 ただし、ここまでトラブルが発生し断続的に起こっていることを考えれば、国産というよりも独自開発して安定的に運用できるような形態に変えていかないダメなのではないのか。冗長性だけではなく、壊れないような部品に変えていくことも必要なのだから、高い安いだけで判断するような事にだけはならないような予算配分をして欲しいものです。



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(2010/04/08)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)

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宇宙関連の同人誌を出したり、打上げや施設見学いったりしてます。

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